快適に感じる温度には個人差があるので仕方がないのですが、それが原因でもめる場面も多くなります。
さらに、歳の開きが大きい私ときな男は、70代のきな男は超寒がりで、50代更年期まっ盛りの私はホットフラッシュで体が炎上することが多い毎日。
うまく折り合いがつかないと険悪なムードになることも。
男性は暑がりで、女性は寒がり?
一般的には、男性が暑がりで、女性が寒がりというイメージがありますが、これは筋肉量の違いが関係しているようです。
男女間の温度感覚の差ですが、体感で2℃ぐらいの差があるのです。そうした研究は、1970年代からけっこうされていて、この差は、基本的には基礎代謝の違いが影響しているとわかっています。男性は、女性と比較して脂肪が少なく、筋量が多い。そのため、基本的に代謝が高い。体の中で熱をたくさん作っているのです。一方、女性は男性と比較すると代謝が低い。体内で男性ほど熱を作りません。
この違いは、体温を一定に保とうとする機能にも影響します。男性は熱を多く作るので、熱を逃がして体温を一定に保とうとします。熱を逃がすために汗をかく。汗ばむような気温でなければ、末梢の皮膚血管を拡張させて、熱を外に逃がします。それで体温が高くなるわけです。女性は、そんなに熱を作っていないので、体温が低め。皮膚血管を拡張させなくても、だいたい一定に保てるわけです。
(出典: 「冷房」弱者はどんな人? ~体にやさしいエアコンとの付き合い方【前編】)
筋肉量や脂肪量は個人差が大きいため、男性でも寒がり、女性でも暑がりという人もいます。また、年をとると基礎代謝量が減るので寒がりになります。
私は若い頃、寒がりだったのか暑がりだったのか思い出せませんが、いずれにしても、女性の場合は全員ではありませんが、私のように更年期になると自律神経の乱れで体温調節がうまく働かずに、1日のうちでも暑い・寒いを繰り返すようになります。
きな男は昔から割と冷え性で現在は寒がる度合いが上がっています。痩せ型で筋肉量も脂肪の量も減ってきているのは間違いありません。
「暑がり vs 寒がり」カップルの静かなるバトル
体感温度が違いすぎるわれわれカップルは、さまざまな場面で静かなバトルを展開中です。
住んでいるところが熱帯地域なので、私たちの体感温度の違いが問題になるのは主に暑さに対してです。
1. 車中
暑いと感じると速効、冷房をオンにする私ですが、寒がりきな男は、自分に向かっている吹き出し口をすべて閉じるか向きを変え、さらに少し窓を開ける、これがいつもの2人の冷房への対処パターン。
冷房つけているのに、窓を開けるなんて燃費が悪くなるじゃないと、最初は憤慨していましたが、今は無視。それで両者が快適になるのであれば多少のガソリンの消費は目をつぶります。
2. リビングや寝室などの共有スペース
家の中の共有スペースも、エアコンのオン・オフまたは設定温度でもめることも。
リビングに一緒にいるときに、当然のように冷房をつけている私がトイレに行った隙に、すかさず冷房を切るきな男。
さりげなく消しているつもりのようでも、トイレから戻った私はすぐに気付きます。以前は、当てつけのようにすぐに冷房をオンにしたり、暑いときは裸になっても暑いのだから、寒かったら何か着たら、と口にすることもありました。
最近は、冷房を消されても、しばらく時間をおいてみて、やっぱり必要と感じたら、きな男に声を掛けてつけるようにはしています。
きな男がどうしても冷房止めてというときは、様子を見て我慢できない場合は私が自室に駆け込みます。
同じ寝室で寝ている場合も、同じようにエアコンの問題が発生しますよね。
「更年期の睡眠の質が下がったら夫婦の寝室を別々にしたほうがいい場合も」で書きましたが、現在、私は寝室を別にしているので、冷房を巡っての衝突はありません。
3. 外出先
カフェやレストランでは、きな男は外のテラス席に座りたがりますが、私はクーラーの効いた中の席が好み。
中と外を厳格に仕切っていない店であれば、境界辺りの屋内とも言えない屋外とも言えない微妙な席をキープすることでなんとか落ち着くことも。
ここオーストラリアでは暑くても寒くても(屋外の暖房があるので)テラス席から埋まっていきます。気分がいいからでしょう。が、我慢してまで暑さ寒さに耐えるのも考えものです。かえって気分悪くなりますから。
外出先の温度は自分たちではコントロールできません。一緒に出かけて、どちらかが寒すぎる思いをしたり、暑すぎる思いをして快適な時間を共有できなくなるのはもったいないことなので、温度調節が必要な場面に出くわすことを考えて、常に車に羽織るものや帽子を積んでいます。
4. 旅行先
オーストラリアの真夏の内陸部へのドライブや、真夏の東京や大阪、京都旅行に誘われても私は行きたくありません。
秋から冬の日本やその他寒いところへはもちろん行きたがらないきな男です。
5. 手つなぎ
きな男はいつも手をつなぎたがります。手をつないで歩くこと自体はいいのですが、屋外の炎天下で長時間手をつないでいると不快になる私です。
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カップルの体感温度が大幅に違うと、さまざまな場面でもめごとの原因になり得ます。
うまく折り合いをつけるのは難しいかもしれませんが、どちらも一方的かつ極端な要求は避けたほうがいいのは確かです。