スクワットは、筋力の衰えが始まっている更年期世代にも非常に有効な筋トレです。
私もほぼ毎日続けている運動の一つです。
今回は、そのスクワットの重要性を示唆する、産経新聞の100歳時代プロジェクトの記事を参考に、健康寿命を左右し得るスクワットの有効性について改めてお伝えします。
以前の記事「効果絶大のスクワットで手軽に筋力アップ」もあわせてご覧ください。
平均寿命と健康寿命の差を縮めることが生活の質を高める
厚生労働省が2018年3月に公表した「健康寿命」(介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常生活を送れる期間)が、2016年は女性74.79歳、男性72.14歳でした。同年の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳。
平均寿命と健康寿命の差(日常生活が制限される不健康な期間)は、女性で12.35年、男性で8.84年あります。
女性は男性よりも長生きするという要因もありますが、男性よりも不自由な生活を送る期間が長くなっているのが現状です。
この先ますます長寿化が進む時代においては、この差を埋めることが生活の質を高めることになります。
脚力が健康寿命を延ばすカギ
筑波大の久野譜也教授によると、平均寿命と健康寿命の「差」を縮めるために最も大切なことは、
「片側2車線の横断歩道を青信号のうちに渡れる足の筋力の維持」だと具体的に語っています。
このくらいの距離を信号が赤にならないうちに歩ききれる力がないと、本人はもちろん、家族も危険と感じ外出できなくなるからです。
外出が抑えられると運動不足になって体力が衰え、認知症の要因にもなり得るとのこと。
脚の筋肉はウォーキングだけでは向上しない
脚力を上げるには筋肉量を増やす必要があるので、ウォーキングや速歩きなどの有酸素運動だけではあまり効果が望めません。
久野教授の研究では、筋肉量は30代から落ち始め、40代からは年に1%ずつ減っていくそうなので、加齢が進めば相当量の筋肉が落ちることになります。
特に下半身の減り方が激しいので、脚の筋力が弱ると、ちょっとした段差でつまづいて転倒したり、骨折したりする原因になります。
いかに早めの対策が必要かが分かります。
筋肉増強には筋トレが必要
筋肉を作るには筋トレが必要であり、動物性たんぱく質を摂るなど食事面のケアと連動させると効果が増します。
そして、健康寿命を延ばすカギになる脚力を上げるためには「大腰筋」を鍛えることが重要になるということ。
大腰筋(だいようきん)は股間接付近にある、上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉で、足を引き上げる際に大きな役割を果たします。下半身の動作に大きな影響を及ぼす筋肉ですが、普段の歩行だけでは鍛えることができない筋肉です。
大腰筋を鍛えるトレーニングはいろいろありますが、久野教授が推奨する筋トレは誰でも手軽にできるスクワットです。
スクワットは、下半身全体の筋肉を効果的に鍛えられる筋トレで、大腰筋だけではなく太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)も鍛えられるので、座った姿勢から立ち上がる動きをサポートできるため、日常の動きに非常に重要になります。
*スクワットのやり方⇒ 効果絶大のスクワットで手軽に筋力アップ
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人生100年時代を迎えた今、どれだけ高い年齢まで脚力を維持できるかが健康寿命を延ばす重要なカギになるので、スクワットはその一番手軽な対策と言えそうです。
40代から始めたスクワット。
すぐには習慣化できなかったものの、現在は、早朝のスロージョギング後にシャワーを浴びて朝食をとった後、ラジオ体操、スクワットの順にやるのが日課になっています。
私の場合、朝のうちにすべてやってしまうやり方が長続きしています。昼前とか夜寝る前にやろうと決めても、他の用事ができたり、疲れていて面倒くさくなったりで、やらない日が増えるのでなかなか定着しません。
***50代の筋トレの参考書籍***