一回り以上年が違えばさまざま場面でジェネレーションギャップが生まれます。若い頃流行った歌、遊び、ファッションばかりでなく、生まれた年代によって価値観も異なってきます。
年の差カップルはジェネレーションギャップがあるから、会話が成り立たない、共通の話題がないのでは、と想像する人が結構います。実際に、年上の彼とつきあっているまたは結婚している人までそう実感している人が多いことに驚きます。
過去にはやった音楽の話題がかみ合わない、彼のカラオケの選曲が渋い、子供時代や学生時代の思い出話が一致しない、とか。
でもそれって、楽しくないですか?
そもそも、年の差が原因で普段の会話に支障をきたすことはほとんどありません。
私ときな男は同じ昭和生まれですが、約20年の開きがあるので、さすがに昔の話になると、やはり生きてきた時代の差を感じることはありますよ。
例えば、ついこの間もカフェで子供の頃の話をしていました。
きな男「僕が小学校の時には毎年死ぬ生徒がいたよ」
あん子「えっ、病気で?」
きな男「栄養失調。あの時代はどこの家も貧しくて食べる物もろくになかったからね。だんだん弱っていくのが見えるから、もう長くないだろうなというのがわかった」
あん子「へえ~」(絶句)
他にも、砂糖やバナナは貴重でなかなか食べれなかったとか、ゴムパチンコでスズメをとって焼き鳥にしておかずにしてたとか・・・え~と、いつの時代のはなし? となりますよね。私が小学校時代には考えられなかったことですから。
たまに聞いたことない俳優の名前も出てくるし、妙に古い童謡とか演歌を知っていたり。私が生まれる前や記憶にない幼少時代の社会情勢や、その中で信念を持ってやっていたきな男の活動など、興味が尽きることはありません。
そういうことって、やっぱり新鮮だし楽しくないですか? 自分が知らないことや体験したことがないことを知れるわけですから。
また、年上のパートナーは人生の先輩。知識も人生経験も豊富です。
まさに、きな男は私の生き字引でありお悩み解決カウンセラー。おバカで未熟な私に無料で使われて申し訳ないくらいです。
もちろん、興味や関心事も違う世代ですが、何がおもしろくて見てるんだろうと思っていた国会中継や、まったく興味がなかったクラシック音楽への扉を開いてくれたのも、舞台やクラシックバレエの鑑賞が楽しめるようになったのもきな男のおかげ。
また、年の離れた彼は長年の人生経験で培ってきた自信もプライドも当然あります。
喧嘩したとき、説教くさくなったり、論破されることもあります。そういうとき、年下の自分は彼に対し、上から目線だとか、子供扱いされていると感じることもあります。が、たいてい年上に依存しすぎていたり、わがままになっている場合が多いです、私のように。
逆に、年上の彼が凝り固まった考え方で端から決めつけてしまっている場合も確かにあります。喧嘩になったときは、それぞれが自分の態度や考え方を改めるいい機会になるので、我慢しないで自分の思いを口に出すのが解決の近道です。
中には、自分の価値観を押しつける年上男性もいることでしょう。
例えば、きな男の年代である70代というと、亭主関白で家事や子育ては女性の役割、上げ膳据え膳で、女性は一歩下がってついてこい、みたいな人を想像するかもしれません。実際、私の父親がそうなので、平均してみてもそういう男性が多いのは確か。
でも、そういう人ばかりでもないんですよ。昔から我が家のヘッドシェフはきな男です。それに女性に対してはいつもレディーファースト。自分が抵抗を覚える価値観や考え方をしている人かどうかはつきあいの中で見定めてください。もしそういう人だったらつきあわなければいいだけですから。
他には、そんな一面もあるの? といううれしいギャップもありますよ、ないですか?
いつも頼れる、包容力がある年上の彼だけど、たまに甘えてきたり、茶目っ気があったり、物まね上手だったり 。
私は、年上のパートナーから得られるメリットのほうが圧倒的に多いと感じています。
きな男が私から得られるジェネレーションギャップのメリットって何だろう?
せいぜい、若々しくいられる、 話を聞いてくれる、デジタルデバイスの扱いを教えてもらえる、くらいかな。
十数年の年の差でも、生きてきた時代の違いによって、話題や考え方などのギャップがちょくちょく浮き彫りになります。
話題や考え方が合わないことをデメリットと感じるかメリットと感じるかはその人次第ですが、プラスで考えられる方が絶対に得です。実際楽しいし学べることが多いですから。
歳の差カップルだからこそ経験できるジェネレーションギャップは、知識も価値観も広げられる一番身近なコミュニケーションツールだといつも感じます。
年の差カップルに限りませんが、価値観や考え方の違いはときに大きな障害になるので、おつきあいをしながらしっかり見極めてください。もし、相手が何でもかんでも自己流を押し通すような人だったら一緒には暮らせないと思います。
ギャップがあるのは当然です。それをデメリットとしか捉えられないのはもったいないこと。自分との違いを受け入れて交流すればメリットになることの方が多いですから。